※この記事には『ガラスの指輪と絆創膏』第2話の内容に触れる記述が含まれます。
第1話で、会社に擦り切れていた虹架がこども食堂と出会った『ガラスの指輪と絆創膏』。続く第2話「カタハライタシ」では、虹架と子どもたちの距離がぐっと縮まりながら、彼女がずっと避けてきた“家族”の影が、少しずつ画面ににじみ始めます。
第1話のおさらい
主人公の山川虹架(剛力彩芽さん)は、食品会社で居場所をなくし、自分を押し殺して生きてきた女性。ひょんなことから札幌のこども食堂「ルッカリー」へ派遣され、武士言葉を操る大人びた小学生・佐藤翠(永尾柚乃さん)と出会いました。
「本当は、あんまり大丈夫じゃないの」――翠の問いかけに本音をこぼした虹架が、子どもたちとの時間で少しずつ笑顔を取り戻していく。そんな第1話「アイミタガイ(相身互い)」を受けて、物語は第2話へと続きます。北海道ローカルのスペシャルドラマながら、TVerのお気に入り登録数が8万人を突破するなど、放送中から静かに話題を広げていった作品でもあります。
サブタイトル「カタハライタシ」が示すもの
第2話のタイトル「カタハライタシ」は、古い言葉で「片腹痛し」。本来は「ばかばかしくて笑ってしまう」「見ていられない」といった意味を持ちます。武士言葉が口ぐせの翠らしいサブタイトルであり、虹架の肩に入った力みや、大人たちの“立派なふり”を、子どもの目線から軽やかに笑い飛ばすような響きがあります。
堅くなりがちな大人の世界を、翠の一言がふっとほどく。そんなこの作品ならではの空気が、タイトルからも伝わってきます。
深まる虹架と翠の関係
第2話の見どころは、なんといっても虹架と翠の関係の深まりです。最初は調子を狂わされてばかりだった虹架が、翠やこども食堂の子どもたちと過ごすうちに、少しずつ自分の素直な気持ちを出せるようになっていきます。
翠は、ただ可愛いだけの子どもではありません。大人顔負けの観察眼で相手の本音を見抜き、ときに鋭く、ときにおせっかいに、虹架の背中を押していきます。その“おせっかい”が、虹架自身も目を背けてきた問題へと、彼女を少しずつ近づけていきます。
こども食堂を取り巻く人々
こども食堂「ルッカリー」には、虹架と翠のほかにもさまざまな人々が出入りします。施設を見守る櫻木貫太(宇梶剛士さん)や小滝隆道(田口浩正さん)といった大人たち、そして近藤雪乃(千堂あきほさん)をはじめとする面々が、それぞれの事情を抱えながら集まってきます。
なかでも気になるのが、北村一輝さん演じる「謎の男」の存在です。心温まる物語のなかにふと差し込まれる謎めいた人物が、穏やかな日常にほのかな緊張感を添えています。彼が何者なのかも、後半に向けた見どころのひとつです。
物語は「家族」へと踏み込んでいく
本作全体を貫く大きなテーマのひとつが、虹架と家族の関係です。彼女には、長く疎遠になっていた父親がいます。翠のおせっかいに背中を押されるように、虹架はやがて父と再会し、ずっと心に引っかかっていた家族の確執と向き合っていくことになります。
そして翠自身も、実は複雑な家庭環境を抱えた子どもです。支える側に見えた翠もまた、誰かに支えられる必要がある――「相身互い」というテーマが、子どもと大人の両側から描かれていきます。
個人的に感じる、この回の魅力
ここからは筆者の見方です。第2話は、派手な展開で引っ張る回ではありません。けれど、虹架が「大丈夫なふり」を少しずつ手放していく過程が、丁寧に積み重ねられていきます。
絆創膏で隠してきた傷は、誰かに「本当に大丈夫?」と訊かれて初めて、手当てが始まります。第2話は、そのための信頼が静かに育っていく回。後半の家族の物語へ向けた、大切な助走だと感じます。
第2話についてよくある疑問
「カタハライタシ」とはどういう意味ですか?
「片腹痛し」と書き、「ばかばかしくて笑ってしまう」といった意味の古い言葉です。武士言葉を話す翠のキャラクターにちなんだサブタイトルになっています。
1話を観ていないと楽しめませんか?
第1話から続けて観るのがおすすめですが、こども食堂で虹架が再生していく、という大枠をつかんでおけば十分楽しめます。全4話の連続ドラマです。
どこで配信を観られますか?
放送はHTB(北海道ローカル)で、見逃し配信はTVerで行われていました。Prime Video・U-NEXT・FOD・hodなどでも配信されています。最新の配信状況は公式情報をご確認ください。
おわりに
第2話「カタハライタシ」は、虹架と翠の信頼が深まり、物語が「家族」という核心へと静かに歩を進める回です。子どもの一言が、大人のかたくなな心をほどいていく。その積み重ねの先に、虹架がどんな選択をするのか。後半戦に向けて、目が離せなくなる一話です。


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